<< 「イベント企画・運営者(その5分の1)の独り言」その9 | main | 「イベント企画・運営者(その5分の1)の独り言」その11 >>

スポンサーサイト

  • 2010.02.07 Sunday
  • -
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

一定期間更新がないため広告を表示しています


「イベント企画・運営者(その5分の1)の独り言」その10

前回のつづき・・・
 
まあそんな、言わば“虎の穴”的なやり方によってバンドを育成し、より良い音楽を少しでも世に送り出す事をしていかなくちゃ駄目だと言う事を、私は述べた訳なのでありマスが・・・。
 
結局、今の状況ってハードばっか繁栄してソフトが全然育ってない訳ね。いやいやもちろん良いバンドももちろんたくさんおりマスよ。ただ、運良く恵まれた環境に居る人達やある程度の努力なり持って生まれた才能(ルックス、二世ミュージシャン等)が認められてメジャー・デビューした人達以外には、その殆どがバンドやミュージシャン自身の自助努力(あるいは親の脛や彼女の稼ぎ)のみでそれを成し遂げなければならない訳で、いや確かに今のペースでも10年後20年後には成果は出るかも知れマセン。だけどそれでは現在の状況を何とかキープするだけで、見違える様な変化は起きないと思う訳デス。
 
だから本当は、音楽で金で儲けてるメジャー・レコード会社や営利第一主義の貸しホールこそ、ソフトの充実・・・すなわちミュージシャンを育てるって事をもっと積極的にやらなきゃいけないはずなんだけどね。奴らはいつも手っ取り早く金の成る木を探してるだけで、種を植えたり畑を耕す事もせず、やっといくらか人気(=売れる見込み)が出てきたバンドをそっから引っこ抜いて行くだけだから。
 
その反対に店でバンドを囲って練習やライヴをバシバシさせるってのは、まあ言わばその店の目玉商品、お薦め商品を育てる事であって、練習やライヴをこなす事で演奏って必ず良くなると思うのね。もし仮に、それで良くならないのであれば練習なんか一切やる必要ない訳でさ。もちろん音楽性によって多少の違いはあるだろうし、即興音楽の場合は練習するってより、より多くの人とセッションするとか、まあいずれにせよ数をこなす事って悪くないよね。ただし、それが正しい方法で行われていればの話だけど。
 
あっ!!天然とか無垢を売り物にしてる人は別かもね。なんせ技術を覚えたり何かを加えたりして成長しちゃ駄目なんでしょうから。
 
それで、店がバック・アップする事によって、そのバンドはそれまで貴重なチャンスを逃しつつ過ごした1年間を半年なり数ヶ月に縮める事が出来る。さっきはアバウトに良い演奏って言ったけど、その音楽特定のジャンルなり描きたい作品なりの正しいベクトルでの品質向上があれば、その手のジャンルに興味がある人は当然好きになる訳だし、もしかしたらその傾向を好きじゃない人も「あら?これも美味しいわね。」となるかも知れない。
 
“良い音楽”って、まあ人それぞれ価値観は違うだろうけど、やっぱ“人のこころを動かす事が出来るかどうか?”って事が、その最も大事な要素だと思うしね。
 
そうなると、そのバンドにも少なからずファンが増え、美味しい料理を出すって事でその店の株も上がり、例え一般の客が振り向かなくともそのバンドと共演するバンドも「俺達も負けてられない」と奮起する、すると客も良い演奏をたくさん観る事が出来る様になるから目も耳も肥えて、いい加減な演奏してる様なバンドや表面的なカッコだけしか取り得がないバンドばかり出し続けている店はどんどん淘汰されて行く。
 
・・・と、そうやって実力が抜きん出たバンドがひとつでも多く増えて行けば、良い演奏をする事すなわち良い振動を発する事がその周辺にも良い影響を与え、それが波及して行き、そう言った“真っ当な競争”が極当たり前に行われる様になる事によって初めて、音楽シーン全体が健全に発展及び活性化するはずなのデス。
 
バンドが通常行う活動のペースを極端に速めてやる事、そしてその様な店やバンドがどんどん増える事で、最初は少しずつでも、必ず状況は変わる。そんな上手く行くはずないって思う人も居るかも知れないけど、それを試すチャンスさえ許されてないのが現状だからね。
 
ただ、しつこい様だけど、あくまでも正しいやり方と正しい方向性でなければ無意味だけどね。笑顔の作り方と媚を売る技術ばっか覚えたって、どうにもなんね〜んだよ!!
 
要するに今の現状は、バンド側が限られた時間とお金・・・すなわち経済的な足枷によって、やる気や向上心があるにも関わらずその成長を阻まれ、そのせいで客のこころを掴む少ないチャンスをみすみす逃し続け、更にはバンド自身やライヴハウスのみならず、結局は音楽と言う素晴らしい文化のシーン全体の衰退及び停滞を招いてしまっている状態なのでありマス。
 
良い作品を作り良い演奏をする事以外に、ミュージシャンの仕事なんてありマセン。
 
しかるに、現在のこの変化のペースや成長のスピードで何かが変ると、本当に思いマスか?
 
それにリスナーだって馬鹿じゃない。リスナーのレベルをけなす人も居るけど、それはライヴハウスやミュージシャン自身の責任でもあり、その障害及び元凶となっているのは、バンドを使い捨てにして人間や音楽を育てようとして来なかった目先の利益に目のくらんだ営利至上主義のライヴハウスやメジャー・レコード会社にあるのデス。
 
(つづく)

その11
http://dotheindepend.jugem.jp/?eid=18

スポンサーサイト

  • 2010.02.07 Sunday
  • -
  • 08:00
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク